骨粗鬆症
前回、骨粗鬆症の注射で、デノスマブというものについて、書きましたが、他にも注射剤があります。
テリパラチドというものです。
これは、毎日打つものと、1週間に1回打つものがあります。
適応は、骨折の危険性の高い骨粗鬆症です。
すなわち、骨密度が非常に低いとか、骨折を何度も繰り返している方が対象です。
テリパラチドは副甲状腺ホルモンの一部を化学合成して作られた薬です。
ビスフォスフォネートやデノスマブは、どちらかというと骨吸収を抑制することで、骨を丈夫にする薬ですが、テリパラチドは骨形成に作用します。
その点では、ほかの薬と一線を画した薬です。
一生のうち、1.5年とか2年しか使えません。
ですので、使う時期を見極めなければいけません。
例えば、60歳くらいで使った場合、80歳になって骨粗鬆症が進んでも、使えません。
骨密度をあげる効果は高いですが、注射剤であるのと、上にあげたような注意点もあるので、ビスフォスフォネートなどでも効果が出なくて、骨折を繰り返す人や、骨密度がすごく低い人に使います。
この注射を始めると、元気になる人がいます。
その作用機序は今のところ不明ですが・・・
デノスマブから切り替えると、効果があがらないとう報告もあるので、使う順番にも注意が必要です。
ご紹介したように、骨粗鬆症の薬はかなり進歩しています。
薬や注射をうまく使って、骨粗鬆症を治療し、骨折を予防しましょう。