骨粗鬆症
血液、尿検査で骨粗鬆症の進行を予測できると書きましたが、実は、骨粗鬆症の治療効果の判定もできます。
もちろん、骨密度を経時的に測定していけばわかるのですが(6か月に一回測定することが多いです)、治療をしても骨密度が上がるのは少し時間がかかります。
そこで、登場するのが先日書いた骨代謝マーカーです。
骨にも新陳代謝がありまして、古い骨はこわされ(骨吸収)、そこに新しい骨が作られる(骨形成)ことで、常に骨をいい状態に保ってます。このバランスが崩れると、骨粗鬆症になります。
現在の骨粗鬆症の薬は骨吸収を抑制することで、治療を行うのが主流です。
骨代謝マーカーには、骨形成マーカーと骨吸収マーカーがありますが、特に骨吸収マーカーを経時的に見ることによって、治療効果の判定ができます。
簡単に言うと、骨吸収マーカーがさがっていれば、治療がうまくいっているということになります。
この反応は、骨密度自体よりかなり鋭敏なので、治療効果判定に使われています。
次回は、骨粗鬆症の薬について書こうと思います。